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三流映画評論
『しゃべれども しゃべれども』『図鑑に載ってない虫』
3班 福島 昌山人先生

いま、カラス笑っている日曜の朝、TOKIOのgliderというCD聴きながら、これを書いている。そうそう、じぶんでバリカン散髪する時間なのであるが、気があせる。原稿書きたくてかきたくてしかたないのだ。この号がでるころには、昌山人5冊目の本『カメムシな夜』が出版される。このなかに“三流映画評論”を「ヘンタイよい映画」と改題し、たくさん載せてますので、どうぞ読んでください。かもがわ出版1,470円、ぼくに言ってもらえば1,000円(送料含む)でお届けします、ヨロシク。トンボつり小説、カメムシエッセイもありますよ。とにかく、いま「書く」という遊戯がいちばんたのしい。

なぜTOKIO、なかなかいい質問ですね。このCD、近鉄東寺駅よこのブックオフにて250円で買いました。これがなかなか、さわやかなロックええのでありますなあ。CDではどれが国分太一かわからないけれど、映画『しゃべれども しゃべれども』で噺家今昔亭三つ葉になる彼がよかった。なかで、「火焔太鼓」を演ずる国分太一は、そんじょそこらの若手落語家は顔負け、師匠役になる伊東四朗は「しょせん一回きりのもんだよ。つぎはわかるもんか」といっていたけど、声がびびっていたよ。このシーンは京都シネマの神谷雅子さんによれば、じっさい寄席にお客さんをいれてのライブだったそうで、その緊張感はよく伝わる、そして国分太一の芸はスゴイ。また、モト野球選手でいま解説者をやってるという松重豊という役者が、無口で怖くてかわいい、忘れられない。初期の東京サンシャインボーイズにいたらしいね。なにしろ、ライブや舞台出のひとは違う。

といえば、『ワンダフルライフ』や『ハチミツとクローバー』の伊勢谷友介が『イン・ザ・プール』でかわった精神科医をやった松尾スズキと共演した『図鑑に載ってない虫』がヘンタイよい映画であります。監督は『イン・ザ・プール』『亀は意外と速く泳ぐ』と題名からして、その才人ぶりがうかがえる三木聡である。めがね美人の編集長水野美紀から、「死後の世界を期日までにルポするように」命じられた「俺」が相棒のエンドー(松尾スズキ)とその“死ニモドキ”なるものを探しにいく、まあいうたらロードムービーになっているのだが、三木聡の、特別な意味を持たないセリフ脚本と俳優の演技がたまらなくオカシイ。少数派ヘンタイファンにとっては、もうどうするどうする、もったいないような作品ですが、「そんなん、知らん」と言われたら、それでおしまい。この映画に出てくるヘンタイ個性派の岩松了、ふせえりなどが、いっそうおもしろくさせてくれる。岩松了は「目玉のおっちゃん」役、ふせえりはその舎弟「チョロリ」なのであるが、このふたりが登場すると画面はぐんと引き締まり、まあ東寺劇場か滋賀会館シネマにきてからか、もしくはDVDになってからでも遅くはない、見てください。『図鑑に載ってない虫』に探していた「真島」が、どこかで見たような顔だなあとおもったら、『しゃべれども……』の無口な野球解説者になった松重豊なのであった。このひと、解説者クビになって、カメラマンになり、それも売れずに、ホームレスの島に住んでいた。いや、映画か現実かわからなくなってしまったし、だいいちいま自分が生きているのか死んでいるのかもわからない。さあ、これから、ひとりでサンパツしよう、裏のお寺のセミ笑う。